2018年11月02日

日本語の話し言葉に不自由な方に朗報【iOSショートカットの道標 No.05】


聴覚障害者、中途失聴・難聴者、高次脳機能障害などで発話が困難な方、話し言葉が途切れがちな高齢の方、地方出身者でお国訛りが抜けず滑舌に悩んでいる方、日本語を流暢に話せない外国の方など、日本語の話し言葉に不自由されている方々に朗報です。
ネットや入門書のSiriの解説記事を読んで、Siriは”Hay Siri !” と呼びかけて、頼みたいことを話しかけるものだと思い込み、「話し言葉が苦手な自分には、Siriは使えない」と断念する必要はありません。

設定アプリ>一般>アクセシビイリティ>Siri の画面で、「Siriにタイプ入力」をオンにすると、Siriの起動画面で問いかけ文を話しかける代わりに、タイプ入力できます。

Siriショートカットを作成するには、ショートカットの呼びかけ語句(以下、フレーズと言います)の登録が必要です。この際、比較的明瞭な日本語の発話が求められるので、日本語の話し言葉が不安定な方は登録場面だけでも、タイプ入力を利用されるといいでしょう。

作成済みのSiriショートカットを利用するには、登録済みのフレーズの語句を正しく発話する必要があります。Siriは、かなりあいまいな発話でも認識してくれます。それでもうまく認識されない方は、話し言葉に代わってタイプ入力を利用されるといいでしょう。

日本語の話し言葉が達者な方にも、タイプ入力をお勧めするシーンがあります。
周りの騒音が激しくて、Siriへの発話が正しく認識されないような状況では、タイプ入力を利用されるといいでしょう。確実にショートカットを呼び出せます。
電車の車内や病院の待合室などの公共の場所で、Siriへの独り言を遠慮しなければならないような状況でも、タイプ入力によればSiriショートカットを利用できます。

音声入力とタイプ入力を併用してるときに、音声入力をしようとすると戸惑うことがあります。
“Hay Siri !” と呼びかけてSiri を起動したときは問題ありません。すぐに問いかけ文の音声入力を促す画面が表示されます。
しかしホームボタンやアシスティブタッチボタンの操作でSiri を起動すると、「Siriにタイプ入力」の入力窓付きのSiri画面が表示されて、音声入力はできません。そこで音声入力するには、もう一度“Hay Siri !” と呼びかけて、音声入力用のSiri画面を表示させる手順が必要です。


(記:yoton、動作確認はiPad Air2 iOS12.01およびiPhone7 Plus iOS12.01による)
posted by dss at 09:28| Comment(0) | iPhone/iPad

2018年11月01日

Siri 操作の基礎知識?起動と終了の方法【iOSショートカットの道標 No.04】

Siriショートカットに深く立ち入る前に、Siri(シリ)そのものについてお話します。


iPhone/iPad でおなじみのSiriが、初めてiOSに搭載されたのは2001年のことです。「Siri」は、Speech Interpretation and Recognition Interface(発話解析・認識インターフェース)の略です。私たちの日常会話文での問いかけに、質問であれば回答を、依頼文であれば推薦やインターネットサービスの提供など、iPhone/iPadの中に常駐する電脳秘書として働いてくれます。


Siriを起動するには、次の3方法があります。

@ ホームボタンの長押し

A アシスティブタッチボタンの中のSiri アイコンをタップする

B iPadに向かって“Hay Siri”と発話する

 (設定>Siriと検索>Siriに頼む>Hay Siri を聞き取る をオンに設定が必要。

 また別の設定次第ではロック画面ースリープ画面でも反応する。)


上記のSiriの起動操作をして起動が完了すると、画面に、問いかけ文の音声入力を受け付け中であることを示す波形が表示されます。

Siriに慣れないと、起動操作が終わるか終わらないうちに、慌てて問いかけ文を発話しがちです。起動操作が終わったあと、2呼吸ほど間を取って、問いかけ文を発話すると、Siriはより確かに応答してくれます。

またSiriに不慣れだと起動操作に夢中になり、起動し終えてから問いかけ文を考え始めがちです。Siriの起動操作を始める前に、頭の中に問いかけの全語句を組み立てておくことを勧めます。


Siriを起動した後、Siriとの対話を終了したいときは、「さようなら」または「バイバイ」と発話してください。

Siriは丁寧な挨拶を返して、起動前の画面表示に切り替わります。


Siriがどのような掛け声に応答してくれるかについては、2016年にこのブログに連続して投稿した、「Siri愛話 No.1〜No.23」をご覧ください。

電脳秘書として活躍してくれたSiri ですが、2018年秋に強化されたショートカット機能の支援役として、大変身しようとしています。


(記:yoton、動作確認はiPad Air2 iOS12.01およびiPhone7 Plus iOS12.01による)
posted by dss at 08:34| Comment(0) | iPhone/iPad

2018年10月31日

Siri ショートカット対応アプリが少ない〜と嘆く前に!【ショートカットの道標 No.03】


Siriショートカットアプリを利用すれば、障害者の皆さんのラクで確かなくらしを支えることができるとわかると、すぐにでも続々とショートカットを勧めたくなります。
しかし残念ながら2018年の秋時点で、Siri ショートカットに対応しているアプリは、筆者のiPhone/iPad で確認したとことろでは、次に示す通りわずか20点ほどしかありません。
・標準アプリ:SAFARI、カレンダー、ボイスメモ、マップ、ミュージック、メール、メッセージ、メモ、時計、写真、電話、PAGES, NUMBERS, KEYNOTE,
・SNS:FACETIME, LINE, TWITTER
・サードパーティアプリ:GOOGLEニュース、ヤフー天気

iOS12で強化された目玉機能のショートカットを作成するには、前回の第02話で紹介した通り、SiriショートカットとAppショートカットの2系列の方法があります。その第1の系列のSiriショートカットの方法に対応しているアプリは、次の手順で確かめることができます。
設定アプリを開く>サイドメニューの中の「Siriと検索」の見出しを選択>「Siriと検索」のページの中の「ショートカット候補」の見出しの中の「すべてのショートカット」の項目を選択する

読者の中には、対応アプリの少なさにがっかりされた方もおられることでしょう。障害者の皆さんのiPhone/iPad のあるくらしを充実させていくためにも、早急に対応アプリが増えていくのが待たれます。

私たちはショートカット対応アプリが増えるまでの間、手をこまねいて待つわけではありません。障害者支援ボランティアには、限られた対応アプリだけでも、次のような山ほどの作成支援の課題が待ち受けています。(カッコ内はショートカットで使用するアプリ)
・ホームページ訪問(Safari)、メッセージ送信(LINEやMessage)、経路検索(標準マップやGoogle Maps)、日程管理(カレンダーやリマインダー)、お天気確認(Yahoo!天気)、写真コンテンツ編集(写真)、音楽アルバム編集(ミュージック)など

(記:yoton、動作確認はiPad Air2 iOS12.01およびiPhone7 Plus iOS12.01による)
posted by dss at 07:39| Comment(0) | iPhone/iPad