聴覚障害者、中途失聴・難聴者、高次脳機能障害などで発話が困難な方、話し言葉が途切れがちな高齢の方、地方出身者でお国訛りが抜けず滑舌に悩んでいる方、日本語を流暢に話せない外国の方など、日本語の話し言葉に不自由されている方々に朗報です。
ネットや入門書のSiriの解説記事を読んで、Siriは”Hay Siri !” と呼びかけて、頼みたいことを話しかけるものだと思い込み、「話し言葉が苦手な自分には、Siriは使えない」と断念する必要はありません。
設定アプリ>一般>アクセシビイリティ>Siri の画面で、「Siriにタイプ入力」をオンにすると、Siriの起動画面で問いかけ文を話しかける代わりに、タイプ入力できます。
Siriショートカットを作成するには、ショートカットの呼びかけ語句(以下、フレーズと言います)の登録が必要です。この際、比較的明瞭な日本語の発話が求められるので、日本語の話し言葉が不安定な方は登録場面だけでも、タイプ入力を利用されるといいでしょう。
作成済みのSiriショートカットを利用するには、登録済みのフレーズの語句を正しく発話する必要があります。Siriは、かなりあいまいな発話でも認識してくれます。それでもうまく認識されない方は、話し言葉に代わってタイプ入力を利用されるといいでしょう。
日本語の話し言葉が達者な方にも、タイプ入力をお勧めするシーンがあります。
周りの騒音が激しくて、Siriへの発話が正しく認識されないような状況では、タイプ入力を利用されるといいでしょう。確実にショートカットを呼び出せます。
電車の車内や病院の待合室などの公共の場所で、Siriへの独り言を遠慮しなければならないような状況でも、タイプ入力によればSiriショートカットを利用できます。
音声入力とタイプ入力を併用してるときに、音声入力をしようとすると戸惑うことがあります。
“Hay Siri !” と呼びかけてSiri を起動したときは問題ありません。すぐに問いかけ文の音声入力を促す画面が表示されます。
しかしホームボタンやアシスティブタッチボタンの操作でSiri を起動すると、「Siriにタイプ入力」の入力窓付きのSiri画面が表示されて、音声入力はできません。そこで音声入力するには、もう一度“Hay Siri !” と呼びかけて、音声入力用のSiri画面を表示させる手順が必要です。
(記:yoton、動作確認はiPad Air2 iOS12.01およびiPhone7 Plus iOS12.01による)